上海の日系ヘアサロン、日系美容室でも海外経験が長いスタイリストの方が多くいらっしゃるというURBAN ROOTS hair design(アーバンルーツ)。今回上海スタイル編集部では、URBAN ROOTS hair design(アーバンルーツ)にうかがい、ディレクターオーナーであり、スタイリストでもあるKIYOMIさんにインタビューを行いました。
豊富な海外経験から
記者:URBAN ROOTS hair design(アーバンルーツ)のホームページを拝見して知ったのですが、KIYOMIさん自身は上海以外の海外生活が長いんですね。
KIYOMI:海外生活を合計するともう10年になります。最初はニューヨーク、一度日本に戻ってシンガポール、それから上海ですね。上海へは2005年に来ました。
記者:日本、ニューヨーク、シンガポール、それから上海。現在KIYOMIさんは上海の日系サロン、URBAN ROOTSで活躍されています。日系美容室「URBAN ROOTS HAIR DESIGN(アーバンルーツ)」として海外で看板を出すにしても、場所の選択肢が沢山あったと思います。そのなかでなぜ上海を選ばれたのでしょうか。
KIYOMI:中国は2001年のWTO加盟以降、外資に対する規制を緩和し始めました。完全な独立資本でお店をやってみないかと誘われたのが直接のきっかけです。上海を選んだのはやっぱりマーケット規模が魅力だったからです。
記者:確かに上海の市場は大きいですし、成長過程にある、というのは魅力的だと思います。2005年から中国人スタッフとのコミュニケーションをとられていたと思うのですが、英語で話されていたのですか。
KIYOMI:英語のできるスタッフが1人でしたので、最初は通訳をつけていました。自分の言葉で伝えた方が響くと思ったので途中から通訳をつけなくなりましたね。
記者:それでは日本語、英語、中国語の3国語で対応出来るんですね。URBAN ROOTSにいらっしゃるお客さんはどちらの方が多いのでしょうか。
KIYOMI:URBAN ROOTS全体では来られる方の7割が日本人です。私個人で言えば、半分が日本の方、3割以上が中華系の方、残りは欧米の方です。中国語を話されるお客様では台湾香港、シンガポールの方が多いですね。
記者:上海には日系ヘアサロン、日系美容院の件数が多いですよね。URBAN ROOTSの特徴を教えて下さい。
KIYOMI: まずはお客様に直接触れるもの、例えば薬剤は日本製を使ったりお水は浄水器のものを使ったりして、できるだけ日本の環境に近づけるようにしています。それ からスタッフの教育ですね。他のヘアサロンや美容室ではお客様の対応をする時に「私は担当ではないので」と担当の人に任せるシステムが多いと思うんですけ ど、URBAN ROOTSでは、他のスタッフも情報共有して、全てのスタッフがオーダーメイドの対応をいつでもできるようにしています。技術面では、スタイリストになっ てからはプライドもあって練習をしない人が多いんですが、URBAN ROOTSはスタイリストを練習会に必ず参加させて、基礎の復習と、各スタイリストが苦手なところを練習させたり、得意分野を伸ばしたりして技術向上を 図っています。
記者:URBAN ROOTSのスタイリストは今何人いるのですか。
KIYOMI:常駐が6人、出張ベースのスタイリストが1人で合計7人です。日本人が4人、中国人が3人ですね。
骨格にあわせたヘアスタイル
記者:KIYOMIさんはこの業界に入られてからどのくらいですか。
KIYOMI:17年になります。
記者: 17年ですか。大体いままで何人の髪を切られたんでしょうか。
KIYOMI:そうですね〜。ひと月に400人くらい切るので、延べ人数で数えたらどれくらいになるんでしょうかね。数え切れないです(笑)
記者: 1年に5000人として数えたら、人数で言えば上海にいる日本人の方の髪の毛をみんな切っちゃったんじゃないでしょうか。個人ごとに似合うものは違うと思いますが、今の流行を教えて下さい。
KIYOMI:来られる年齢層も幅があるのですが、日本人の男性で言えばツーブロックが流行っていますね。欧米人と比べると、アジア人は 横が張りやすいんですね。それは骨格的にも、髪質的にもそうなんです。だから欧米の人はツーブロックにする必要がない、と言うかしない方が良いんですね。 そういった要素がもとからあったんですが、日本人の芸能人でツーブロックにする人が出て流行になったんです。
記者: 骨格や顔のかたちに対応した髪型があって、それが広まったという事なんですね。
KIYOMI:海外生活の一番の収穫はそこですね。日本にいたらそこまで骨格を気にしていなかったと思います。いろんな人の頭と髪を触ったからこそ骨格に敏感になったんだと思います。
URBAN ROOTSの感覚と技術を伝えるために
記者: KIYOMIさんの今後の目標を是非教えて下さい。
KIYOMI:今はURBAN ROOTSの中だけでスタッフを教育していますが、学校や施設をちゃんと設立して私が培ったものを他の人に伝えていきたいと思います。中国の美容師で権威のある資格や学校というのはまだ確立されていないのでニーズもありますよね。
記者:かなり大きい目標ですね。個人的には美容師という職業はシャープで、アーティスト的なイメージがあります。そういった感覚と技術を、国を越えて教えるのは大変だと思います。
KIYOMI:中国の人は熱心ですが、クリエイティブな能力にかけている面があると私は思いますので、頭の中でその人に似合う髪型のイ メージを沢山ストック出来る教育をしていきたいと考えています。URBAN ROOTSのスタッフにも教育した事があるんですね。最初は絵を描かせて、イメージを膨らませるんです。「いつになったら切れるの?」って思われるんです けど、似合う髪型のイメージが沢山あれば、技術さえ身につければどんな髪型でも形にできますから。
記者:それでは、KIYOMIさんから、URBAN ROOTSから上海スタイルの読者の方へメッセージをお願いします。
KIYOMI:URBAN ROOTSでは私自身、気に入った安全で信頼出来るもの、間違いないと思ったものしか使っていませんし、教える事が好きなのでスタッフの教育も私が直接 行っています。一人ひとりの骨格や顔つき、髪質から判断して今より更に良い髪型を紹介しています。是非URBAN ROOTSで体験して頂きたいと思います。お待ちしております。
[map lat=”31.196567″ lng=”121.393107″]
店名 | URBAN ROOTS hair design(アーバンルーツ) |
住所 | 上海市長寧区水城南路55号六月滙広場401A(古北カルフールの向い) |
日本語 | スタイリストは日本語可 |
営業時間 | 月、火、水、金曜 9:30〜21:00木、土、日曜 9:30〜19:30 |
クレジットカード | 要問い合わせ |
電話番号 | 021-3372-9337、021-3372-9336 |
ホームページ | http://urbanroots-hairdesign.com/ |